永代経(えいたいきょう)法要 2015年
日時:2015年5月3日
場所:真宗大谷派 存明寺にて
講師:入江 杏さん(絵本作家・世田谷事件被害者)
すべての亡き人をしのぶ「永代経法要」が行われ、 お寺の本堂が満堂になるほどの多くの方々が参詣されました。
当日は11名の僧侶や、7名の勤行衆(存明寺門徒)が出仕し、 この日のために練習を重ねた仏説阿弥陀経の法要が行われました。
門徒感話は髙橋昭彦さん(存明寺門徒)、 ご自身の体験を通して親鸞聖人の世界に出遇われたことが語られました。
当日の講師には入江杏さん(絵本作家)をお招きし、 「悲しみを生きる力にかえる」というテーマのもと、お話をお聞きしました。
入江さんは2000年の暮れに起こった世田谷一家四人殺害事件の被害者です。
大型プロジェクターを使って、事件当時のこと、 ご自身の今の思いをお話くださいました。
【入江杏んさんのお話・要旨】
曖昧な喪失は心を痛める。 自分を責める気持ちから逃れられなかった。
でも、人生には悲しみを通してしか見えないものがある。
悲しみは、乗り越えるものではなく、変化していくもの。
悲しみを生きる力に…。
とても印象に残った言葉です。 親鸞聖人の「悪を転じて徳を成す」という世界に通じるものを感じました。
なお参詣者には存明寺名物の精進料理のお食事(おとき)が振舞われました。
最後には『門徒交流会』があり、多くの方々が参加されました。
それぞれが感じたことのひとことスピーチが行われました。
お寺につどう人々の表情が、まるで新緑のように輝いていました。
真宗大谷派 存明寺