グリーフケアのつどい 2016年冬 (第38回目)
日時 2016年12月17日(土)2:00~5:00
場所 真宗大谷派 存明寺
この日は3名の初参加の方を含め、合計16名の人々が集まって、
ひとつの場所をつくりました。
存明寺グリーフケアのつどいは、
大切な方を亡くされた人々のつどいです。
喪失や悲しみ・居場所をテーマとしています。
2007年9月にはじまり、今回で38回を数えました。
今までの延べ参加者数は、550名です。
★この日のミニ法話(酒井住職)
*「散ると見たのは凡夫の目 木の葉は大地へ帰るなり」という言葉がある。落ち葉の季節だが、落ち葉はどう見ても「散っていく」としか見えない。しかし、大地へ帰っていくのだと見る世界がある。人も「死んでいく」「亡くなった」としか見えないが、「いのちの世界に帰っていく」「私を照らす大きな世界に帰っていく」というふうに受け止めてきた歴史があることを忘れないでいたい。
*今日のいけばなは、椿とさざんかの枝とつぼみ。どんなに寒い冬であったとしても、木々はつぼみを蓄え、花咲く準備をしている。「一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょう,しつうぶっしょう)」とは、「あらゆる生き物は誰もが皆、「仏性」(目覚めて生きていきたいというつぼみ)を抱いている」ということ。そのことを一人ひとりが実感できるつどいにしていきたい。
*「出会いが人を育てていく 別れが人を深めていく」。別れはできれば避けて通りたいのが人情。でもその別れを大切に体験し、深まっていく歩みをされた多くの人がいる。私もまたそのような歩みをしていきたい。
★この日の音楽
世界中にあふれているため息と
君とぼくの甘酸っぱい挫折に捧ぐ・・・
“あと一歩だけ、前に 進もう”
『progress』 kokua 歌・作詞・作曲 スガシカオ
★この日のひとことコメント(抜粋) ※全文は下記に。
*悲しい話を聞いているのに、本当の愛情を感じられて、心があたたかくなる不思議、いいですね。
*自分が辿ってきた道を通して、同じ悲しみ苦しみで辛い思いをしている人の道しるべになれたら・・・。
*ずっと一人で暗く狭い穴の中で過ごしており、やっとその穴から皆さまが助け出して下さったような。
*涙を流し、胸の内、苦しいこと辛いことを話す場、頷いてもらえる場は他にありません。
(以上抜粋でした)
★ひとことコメント集 全文 (グリーフケア 2016年冬)
2016年12月24日(土)のグリーフケアのつどいNO.38
◇誰かの思いに心を寄せて話を聞く、最後までしっかり聞く。そんなことのできる場にいられたことをとても有難く思いました。悲しい話を聞いているのに、本当の愛情を感じられて、心があたたかくなる不思議、いいですね。(高岡文子 女性 60代)
◇グリーフケアのつどい、今日改めて涙を流してよい場所なんだと、参加いただいた全員が“共感”した時間でした。(髙橋昭彦 男性 60代)
◇グリーフケアは悲しみ苦しみを共有、共感できる場所だけれども、参加するごとに昔の自分の痛みを感じて、一時期はその場所から逃げ出したく、休んだ時もありました。けれど、自分が辿ってきた道を通して、同じ悲しみ苦しみで辛い思いをしている人の道しるべになれたら良いと改めて感じています。(井ケ瀬惠子 女性 60代)
◇この場所は、自然と涙を流すことができる場所です。他の人の悲しいことも素直に涙することができるし、自分の話に共感して涙を流してくれる人がいる。そんな温かい場所が大好きです。そして、そんな場所へ参加する勇気を持った自分にも、「えらい」と声をかけてあげたい。(和子 女性 60代)
◇今日初めて参加させていただきました。ずっと一人で暗く狭い穴の中で過ごしており、やっとその穴から皆さまが助け出して下さったような、本当にありがたく、温かい時間をいただきました。感謝の気持ちでいっぱいです。そして、これから先の自分についても皆様のご経験をお聞きすることができ、大変参考になりました。今後もよろしくお願いいたします。(匿名 女性 40代)
◇悲しい、つらいということができる場所が確かにあるという事実が、とてもありがたいです。(浮葉貴大 男性 20代)
◇大切な人を突然失う悲しみ。このことに出会って歩いて行ける人がいるのだろうか?そう思ってきたが、人はやっぱり人と出会うことによって、また一歩歩き出せるのかも知れない、と今日も思いました。人を変えられるのは、人でしかない。(釋尼結心)
◇最近泣くことができませんでした。なぜかわかりません。しかし、本日は泣いてしまいました。そのため皆さんの話を聞いても泣けました。いつも気が張っていることがありますね、反省。(シミズ 男性 70代)
◇早いもので妻が亡くなってから8年がたちます。ご住職の法話の中のお言葉で「出会いが人を育てていく 別れが人を深めていく」と教えていただきましたが、妻がいてくれれば、人として深まっていかなくてもいい!なんていう思いがよぎりましたが、でも亡くなって8年ですから、妻は絶対に帰ってはきません。今日の皆さんのお話を伺って、今妻だったら何をするんだろうか?と考えて、それをやることにしよう。それでいつも一緒だ!と思えるようになりました。(T・ハラ 男性 60代)
◇大切な人を亡くしてまだ日が浅く、悲しみに浸っている時が少ない日々を送っております。これからの生き方の参考となるお話を聞かせていただきました。(Y・M 男性 60代)
◇今日もまた共感できる言葉をたくさん聞くことができました。時間とともに同じ言葉が以前とは違う感じ方をしている自分に気づくこともでき、今日もこの場所に感謝です。「世界で一番あなたが好きよ」には、涙させられました。(オカムラ 女性 50代)
◇もう四年、まだ四年。少しずつ母の死を、形は違うけれども、受け入れられるようになっている、と思えるようになりました。(佐藤友成 男性 40代)
◇今日もたくさんの方のお話を聞かせていただき、こんな残酷なことがあるのかと、涙が止まりませんでした。涙を流し、胸の内、苦しいこと辛いことを話す場、頷いてもらえる場は他にありません。グリーフケアのつどいにご縁をいただいたことに感謝です。(釋尼歓喜 女性 60代)
◇私たちの置かれている今、この時間は大切な人が残してくれた宝物です。悲しさや苦しさにどっぷり浸かって、それでも明日もまた生きていこうと思います。これも“ありがとう”なんですね。(RYO 男性 60代)
◇いつまでも悲しみを引きずっているというお話もいくつかありましたが、私もひとりで家で家事をしていると涙が出てきます。最近では、好きなところへ旅行に行ったり、ドライブをしたり、楽しいことをいろいろするようにしています。そして、家に帰って仏壇の妻に楽しかった話をして聞かせています。(匿名)
◇苦しんで悩んだことが深ければ深いほど、そこから出てくる言葉も、深くてあたたかい。そんな言葉との出会いを、実は多くの人々が待ち続けている、心の底から。(酒井義一 男性 50代)
以上ひとことコメントでした。(氏名・本文のHP掲載許可は、いただいております)
◆最後に、「存明寺グリーフケアのつどい」 これからのご案内
※3か月に一度の開催。約3時間のつどいです。
※皆さまのお越しを、心よりお待ちしております。
2017年(平成29年)
3月25日(土)午後2時~5時
6月24日(土)午後2時~5時
9月30日(土)午後2時~5時
12月16日(土)午後2時~5時
会場: 真宗大谷派 存明寺にて
東京都世田谷区北烏山4-15-1
京王線「千歳烏山駅」北口より徒歩20分。
井の頭線「久我山駅」より徒歩20分。
京王線「千歳烏山駅」北口より関東バス「久我山病院行き」にて「寺院通り3番」下車
会費:500円(茶菓子の点心付きです)
連絡先:03-3300-5057(住職 酒井義一)
親鸞と出遇うお寺
真宗大谷派 存明寺